2015.08.15 *Sat*
「アーサー王の墓所の夢」
ミステリ小説「女医アデリア」シリーズの第3巻です。
※アデリア・シリーズについては、こちらの記事もどうぞ→「エルサレムから来た悪魔」 ネタバレNGの方はご注意下さい。 「アーサー王の墓所の夢」アリアナ・フランクリン著 吉澤康子・訳(創元推理文庫) 1176年。大火で街ごと焼失したグラストンベリー大修道院の墓地から、 二体の骨が掘り出された。 それは、アーサー王と王妃グウィネヴィアの遺骨なのか? 国王ヘンリー二世の命を受け、 女医で検死官のアデリアが調査の為グラストンベリー大修道院に赴く。 同行するのは、アデリアの幼い娘・アリー、 アリーの乳母のギルサ、 アデリアの召使でサラセン人のマンスール、 そして、アデリアの友人のエマとその一行。 だが、グラストンベリー大修道院では、多くの苦難がアデリアを待ち受けていた。 更に、途中の道で別れたエマたちが目的地に着かず、 行方不明となっていたことを知ったアデリアは… いやはや。 突然発掘された遺骨がアーサー王の骨か否か調べろとは、 ヘンリー二世も無茶振りをしますね! 現代科学をもってしても鑑定できるのか疑問です。 でも、そこは我らがアデリア。 見事に解決できるでしょうか…? 今回、アデリアはいくたびも窮地に陥ります。 まるで、アクション映画を見ているよう。 ハラハラドキドキのし通しです。 まあ、自ら危地に飛び込んでいるようなところもあるのですが… その点はフィデルマとちょっと似ていますね。 最近「アーサー王物語」を読み直したばかりですので、 より興味深かったです。 グラストンベリー大修道院は実在しますし、アーサー王のお墓もあるそうです。 その古墓が発見されたと発表があったのは、 リチャード獅子心王(ヘンリー二世の息子)の時代・1191年でした。 史実とフィクションと伝説を巧みに織り上げたミステリで、 一気に読んでしまいました♪ *・゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゚・* 第2巻は、ヘンリー二世の愛妾ロザムンドの毒殺事件です。 「ロザムンドの死の迷宮」アリアナ・フランクリン著 吉澤康子・訳(創元推理文庫) 迷路に囲まれた塔の一室で、 ヘンリー二世の愛妾ロザムンドが毒殺された。 最大の容疑者は、王妃エレアノール。 それが事実なら、イングランドに再び内戦が起きることは必至。 事件解明のため、アデリアが現地に呼ばれ… 迷宮と密室殺人事件の謎解きです。 あ、迷宮と迷路って異なるのですね。 こちらの本を読んで初めて知ったのですが、今一つ理解できないです(・_・;) 第3巻のご紹介でさらっと書いてしまいましたが、 今回アデリアは赤ちゃん連れです。 赤ちゃんがいることで、想定外の困難も発生します。 アデリアの娘ちゃんの成長も楽しみですね! 間違いなく天才だと思います♪ *・゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゚・* 大変残念ですが、作者のアリアナ・フランクリンさんは、 2011年に亡くなられたそうです。(享年77) 女医アデリア・シリーズは第4巻が最終巻となります。 アメリカでのタイトルは"The Assassin's Prayer"。 日本での出版を待ちたいと思います。 ちなみに、アデリア・シリーズ第1巻「エルサレムから来た悪魔」は、 「エリス・ピーターズ賞」を受賞しているとのこと。 エリス・ピーターズさんは、もちろん「修道士カドフェル」の作者さんです。 ![]()
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HPには「歴史修道会ミステリ」のページも作っています。
愛読書は「修道士カドフェル」シリーズです♪
悩みは、中々条件をクリアした作品を見つけられないこと。
が、最近、面白いミステリに出会いました!
探偵役は女性検死官なのですが、なんと…
容疑者の大半が司祭や修道士&修道女!
ということで、「女医アデリア」シリーズ第1...
2015/08/15(土) 10:39:12 | 月夜の青猫絵本箱 [Del]
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