2015.06.21 *Sun*

「古書の来歴」

2009年に刊行された歴史ミステリ「古書の来歴」の感想です。
ネタバレNGの方はご注意下さい。


古書の来歴」ジェラルディン・ブルックス著 森嶋マリ・訳(講談社)

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実在の古書「サラエボ・ハガダー」を元に、
現代の古書修復家と過去の歴史が交錯する、歴史ミステリ(フィクション)です。

※ハガダー(ハッガーダー)とは
 ユダヤ教徒が過越の祭りで用いる本。
 過越祭は、虐げられていたユダヤ人が、
 モーセに率いられてエジプトを脱出した歴史に由来する祭り。
 ハガダーには「出エジプト記」や祭りの式次第が記されている。

※「サラエボ・ハガダー」は実在の希少本。
 約500年前にスペインで作られ、美しい挿絵が付いているヘブライ語の最古の本の一つ。
 現在はサラエボ博物館が所蔵。


本書は、「サラエボ・ハガダー」を元に描かれた歴史ミステリです。
現時点で明らかになっている歴史的事実に基づく内容もあるそうですが、
物語の大半と登場人物は架空とのこと。

 サラエボ・ハガダーの修復を依頼されたハンナ(オーストラリア人)が、
 ハガダーのページについたワインの染み、塩の結晶、白い羽から、
 様々な推理を巡らします。
 そして、ハガダーに関わった過去の人々が登場し、私たちにその物語を語ってくれます。

物語上のハンナは「真実」を知ることはできませんが、
読者の私たちは真実(フィクションですが)を知ることができる――この二重構造が面白いです。

中世の美しい挿絵が描かれた「サラエボ・ハガダー」。
宗教的な理由で中世のユダヤ教が絵画的な表現を禁じられていたという事実を考えると、
そこにどんな歴史があり、どんな人々が関わったのか…
魅力的な謎を感じますよね。

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